ブログ訪問:光と風の世界blog

さて、今日は http://pikari.de-blog.jp/photo/2013/03/post_2f62.html について。

良いところ

まず良い点を挙げると、グラフがふんだんに使われてて視覚的に訴えてる所。PCSの傾向がパッと見て取れますね。ですが、やっぱり最後は、事前合意や、「 基本点(目安点)を指示するチーフジャッジを手中に収める」、という方向にいってしまうのが残念。

グラフを見ると、確かにSSを元にTRがちょい低めで、後の三項目はSS近辺を上下、という傾向が見て取れますね。本来は各項目独立なんでしょうが、やはり基本となるのはSSなので、このような形に落ち着くのでしょうか。

問題点

で、グラフを作って傾向をつかみ分析しようとする姿勢自体は評価できるのですが、見方がねじ曲がってるとトンデモ結論がでてしまう、という見本を示してしまっています。

日本選手のフリーの各ジャッジの採点のバラつきが外国選手に比べて少ないことをもって、

「日本人を熱烈に応援するジャッジがいない、足引っ張るジャッジも少ないということ 」

、、、えっと、、、まず、確かにその三選手のフリー採点は比較的バラつきは小さいようにも見えますが、それでも1.0から1.5程度はありますし、ショートは他の選手と同じ様にバラつきはあります。手元にデータはありませんが、他の大会などを見ても日本選手のみバラつきが小さいということはないはず。少ないサンプルから、しかも都合に合わせて抽出したデータのみで結論を出すのは、まさに恣意的というもの。統計やグラフを使ってもっともらしくアレゲな断定をする、というのもよく使われる手法。しかもそこからの導出がそれじゃあ、ねえ。

それよりもむしろ、タクタミに高くつけてる、村上に低くつけてるのがあるほうが目に付きますね。やるなら、実はこれらは同じジャッジの採点で、ロシアあげ、日本さげだ!でしょうか。やらないけど。

また、キムヨナフリーに対して8.5近辺と低めの採点をしてるジャッジに対して、下げにかかってる、投げやり、荷担への抵抗、などという捉え方をしています。恣意性を見出そうとしてる目には、全てが恣意的に見えてしまいます。

TRのつけかた

私がよく分からないのが、なぜいつもTRの点数が辛いのか。ほとんどのケースで他の項目より低くでてますよね。求められる水準が高いのでしょうか。選手がエレメンツの消化に力が注がれつなぎが疎かになってるということでしょうか。

オズモンドショートに、一人だけTRを高くつけてるジャッジがいるのはなぜか。他のジャッジは他項目と同じか若干下。8.75と6.00では、最低最高がカットされるとはいえ、あまりに差が大きすぎないか。同じルール同じ運用で採点されてるはずなので、ジャッジ間のバラつきは少ない方が好ましいと思います。多少ぶれるのはしょうがないとしても、さすがに三点近く差がでてしまうのはどうなんだろう。恣意的云々より、ミスジャッジあるいは入力間違えじゃね?という疑問が生じます。

このような状況を不自然と主張するなら、ある程度賛同は出来ます。バラつきが大きく外れ値が出るということは、ジャッジ間の採点基準の整合性が取れていない、あるいは運用基準から外れてる可能性があるわけですから。